夜の9時ごろに母から

電話があって

日本一短い花火が始まったよって


実家は臼杵川のほとりで

住吉祭の花火はよく見えます。


父が元気だったころ

同じ電話があったことを思い出しました。


「花火がはじまったぞ。音が聞こえるか?」ってね。

思い出したら涙があふれてきて

お母さんに悟られたらいかんから

声を押し殺して

あの嬉しそうな父の声が


今日の母の電話に重なりました。


死んだとは思ってないんです。

だから

いつもなんともないのに

スイッチが入ったみたいに

満タンのコップから水がこぼれ落ちるみたいに

つらい時がある。


サッカーもだめ、花火もだめ

病院、救急車のサイレン、臼杵のフェリー乗り場

この3つは息がとまるほどだめ。


何ともなかったり

楽しいことだったはずが

トラウマになってしまう。


心にも

上書き保存できたらどんなによいか…